今聞こえている音は本当にそのように聞こえていますか?鳥の「ピピピ」と鳴く声や、戸の「バタン」と閉まる音、水の流れる「チョロチョロ」という音は本当にそのように聞こえているでしょうか?「ピピピ」はもしかしたら、「キキキ」かも知れませんし、「チチチ」かもしれません。
わたしたちには固定観念があります。音を聞いた瞬間に、それが何の音なのか瞬時に判断し、それだったら「こんな音だろう」と「バタン」と聞こえてしまうのです。固定観念は判断を早くし、もしそれが危険なものであったとしたときに、すばやく避けることができます。一方で固定観念は、そう決めつけてしまうデメリットもあります。勝手に鳥の声だと思っていたら、ドアのきしむ音なのかも知れません。
さあ、固定観念に囚われずに、いま感じたままを意識する訓練をしてみましょう。例えば散歩しながら、聞こえる音をそのまま声に出してみるのです。「チチチ」と聞こえたら、自分でも「チチチ」と言ってみます。周りから聞こえる音を、残らず言葉にするのです。発声が難しいような場合は、心の中で言葉にしてもいいでしょう。
そうすることで感性が高まります。例えば食事の時、米の一粒一粒の味はどうなのか?魚の噛み応え、染み出してくる味わい・・・。ひとつひとつを意識しながら食べると、同じ食事でも、満足感が高まります。マインドフルになっているとも言えますね。
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